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リサイクル度の高いニッケル含有ステンレス鋼は二酸化炭素の排出量を減らす
By Viginia Heffernan
Nickel Magazine, 9 月
2007 -- エール大学の新しい研究の結果は、スクラップからニッケル含有のオーステナイト系ステンレス鋼を生産するのに必要なエネルギー量は一次原料からステンレス鋼の生産に使用されるエネルギー量の三分の一以下である と結論した。さらに環境上のボーナスとして、リサイクルによる二酸化炭素の排出量は一次原料から生産する場合のわずか30%である。
すでに世界で最もリサイクルされている材料の一つとして、もしもステンレス鋼スクラップの入手に重大な限界がなければ、理論上は、ステンレス鋼は完全にスクラップから作ることが可能である。皮肉にも、ステンレス鋼の主要な利点の一つである耐久性がリサイクルの可能性に限界を与えている。即ちステンレス鋼の建造物および諸製品は非常に長持ちする傾向がある。
現在インフラの建設に必要なステンレス鋼が増大している中国やインドのような発展途上国におけるステンレス鋼の需要はこれまでは決して強くはなかった。インフラの需要を満たすために一次原料によるステンレス鋼の生産が増えつつあるので、これがリサイクルされるステンレス鋼の全体の割合を下げている。
「いずれは需要曲線は平らになるに違いないし、リサイクル用に利用できる現在使用中のステンレス鋼の量が全体需要に占める割合は大きくなろう。」とニッケル協会の持続可能な開発及び製品開発部長のBruce
McKeanは述べている。彼はまた「従って、今後ステンレス鋼の生産における二次原料の割合は増加するだろう。」と述べている。ニッケル協会はこのエール大学の研究に資金の一部を提供した。
McKeanによれば、「現在のステンレス含有の製品や構造物が、主として老朽化により取り替えられるので、20年から30年後には今よりずっと多くのスクラップが手に入るようになるはずである。現在、エンドユーザーは、ステンレス鋼の使用が著しく低かった1960年代、70年代に生産された材料に頼らなければならない。」
最近、「エネルギー政策」に発表されたエール大学の「ステンレス鋼のリサイクルのエネルギー面での利点」では、より高いリサイクル率は環境上、大きな利点となるだろう。2004年の統計に基づく最近の生産状況では、世界のオーステナイト系ステンレス鋼生産量は17百万トン、製品のライフサイクルを通しての一次エネルギー使用量は9.0×1017ジュール、二酸化炭素の排出量は約61百万トンである。一次原料のみの生産と比較した場合、最近のリサイクル生産では、一次エネルギーの使用量は約33%、二酸化酸素排出量は約32%の削減となる。しかし、ステンレス鋼がスクラップだけから生産されることになれば(単なる仮説のシナリオだが)、エネルギーの約67%が節約され、二酸化炭素の排出は70%削減可能である。
エール大学の森林・環境学科の準研究員でレポートの2番目の著者であるBarbara
Reckは、「今回の調査は常識を確認するものである。エネルギー使用が最大なのは採掘・製錬部門であり、スクラップの使用で採掘・製錬が省略される。現在、我々はこれを体系的に計算し、我々の仮説が確認された。」
レポートの主要な著者たちは、オーステナイト系ステンレス鋼の主要成分を別々に調査した。Reckはニッケル、Johnsonはクロム、Wangは鉄を担当した。彼らは、専門的知識及び得られるデータとステンレス鋼の分析及び3つの異なるシナリオ━現在の世界の操業、100%リサイクル、一次原料だけの使用━が環境に及ぼす影響とを結びつけた。
「我々はこれまで、いろいろな金属のライフサイクルについて定量的な研究しかしてこなった。」とReckは言う。「我々の考えは、この定量的な情報を一次原料の生産あるいはスクラップの再生に必要なエネルギーを理解するのに利用しようとするものであった。」
今回の研究はエール大学のStocks and
Flowsのプロジェクトの一環である。このプロジェクトは、いろいろな金属がいろいろな国で、また地球全体としてどのように動くかを研究するために原料のフロー分析(資源の採掘から最終廃棄まで)を用いる。本プロジェクトは最初は銅、亜鉛、その後、ニッケル、銀、鉄、クロム、タングステン、錫、鉛を含むその他の金属を取り上げた。
Virginia Heffernan is a Toronto-based freelance science
writer.
Photos: iStock Illustration: Mark Crozier
"The Energy Benefit of Stainless Steel Recycling"
by J. Johnson, B. Reck, T. Wang, and T. E. Graedel, Yale University.
For a PDF of this paper, please contact the lead author Jeremiah Johnson
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